電撃戦隊チェンジマンについて

地球防衛を任務とする地球守備隊の日本支部では、各部隊から集められた精鋭たちに対して、鬼軍曹と呼ばれる教官・伊吹の激しい訓練が繰り広げられていた。しかし、あまりに過酷な訓練に隊員は次々と脱落していってしまう。
そうした時、星王バズーが率いる数々の異星人が集まった宇宙帝国「大星団ゴズマ」の地球侵略が始まった。ゴズマの戦闘員であるヒドラー兵から逃げ惑う隊員達は絶体絶命のピンチに陥る。
その時、地球から光が放たれ、剣飛竜をはじめとした5人の隊員はその光を浴びて、強化服をまとった戦士に変身してしまう。自分達の身に起きたことに驚く5人だが、目の前の危機を脱すべく、襲い掛かるヒドラー兵やゴズマの怪人「宇宙獣士」と戦って撃退する。
自分達のパワーに驚く彼らに向けて伊吹は言った。自分がしてきた非常識ともいえるこの訓練は、地球守備隊内に設置されている特殊部隊「電撃戦隊」のメンバー選抜のためだったことと、電撃戦隊の長官は伊吹自身であること、そして彼ら5人は地球に危機が迫ったときに、その危機を脱するために発する「アースフォース」に選ばれ、その力によって強化服をまとうことができるようになった、と。
こうして5人は、これまで伊吹が選抜してきた電撃戦隊の新しい一員「チェンジマン」としてゴズマの地球侵略に立ち向かうことになった。

「地球防衛組織に所属するプロフェッショナル」という設定自体は『秘密戦隊ゴレンジャー』『太陽戦隊サンバルカン』などを踏襲しているが、チェンジマンは彼らほど完成されておらず、失敗や暴走もある未熟なヒーローとして描かれている。なお、チェンジマンの5人は戦隊結成時点ですでに同じ部隊でともに訓練をしているが、戦隊結成時点でメンバー同士が初対面でないのはシリーズ初である。脚本の曽田博久によると高年齢を狙った前作『超電子バイオマン』が低年齢に不評だったために、本作は低年齢向けに作劇された[1]。しかし、一部の敵幹部や一話のみ登場のゲスト怪人を単なる悪役に設定せず、彼らの中に止むに止まれぬ事情で侵略に加担する者を登場させることで敵側の事情が描かれ、単なる善悪二元論では割り切れない敵味方の関係が展開されるなど、高年齢の視聴者層向けの作劇もなされた。終盤では敵側の幹部が、ヒーロー側に寝返るというシリーズ初の試みも行われた。
チェンジマンの変身後のスーツの色は赤・黒・青・白・桃と異例の組み合わせであり、黄色いスーツの戦士に代わって、女性としては初めての白いスーツの戦士が登場した。イエローがいない戦隊はこれ以外に『ジャッカー電撃隊』と『バトルフィーバーJ』(特にバトルコサックはイエローではなくオレンジ色の戦士だがイエロー扱いとなっている)がある。なお、変身後の名前は色ではなく、モチーフとなっている伝説獣の名前を取り入れている(変身前の名前にも取り入れられている)。イエローが登場しない最後の戦隊である。 戦隊の必殺技にも新機軸が取り入れられた。5人の持つバズーカ砲様の火器を組み合わせて形成する合体バズーカ砲・「パワーバズーカ」である。これ以降シリーズの各戦隊では、同様の大型携帯火器の組み合わせによる必殺技、及び各戦士の武器を組み合わせて作った必殺兵器がしばしば採りあげられるようになった。
「ジャッカー電撃隊」の初期案で上がった「電撃戦隊」を再起用した。企画時は「地球戦隊」にするつもりだったが没案となり、5年後の『地球戦隊ファイブマン』で再起用することになる。
悪役側のレギュラーも一層強化され、ギルーク司令官には後に悪役商会に入り活躍する実力派俳優・山本昌平が起用された。
全55話という放送回数は『ゴレンジャー』に次ぐ記録である。当初は51話(1986年1月25日)完結を予定していたが、次作『超新星フラッシュマン』の撮影に遅れが出たこと、当時スーパー戦隊とメタルヒーローシリーズは1ヶ月ほど新番組の開始時期をずらしており、メタルヒーロー側の『時空戦士スピルバン』が4月開始になったこと等が要因で1ヶ月(4話)延長された[2]。番組のオープニングコールをレッド役の役者が冠名をコール、続いて全員で戦隊名コールという形で定着させた作品でもある(ただし戦隊冠名も全員でコールする作品も多数ある)。
変身後に名乗りをあげる際の隊列について、他の女性戦士2人を擁する戦隊は中心に立つレッドの両隣に女性戦士が位置するのが通例だが、この作品と『侍戦隊シンケンジャー』『天装戦隊ゴセイジャー』『海賊戦隊ゴーカイジャー』は男性戦士がレッドの両隣で、女性戦士が左端と右端に位置している[3]。前作『バイオマン』でいくつかのパターン破りが行われたが、本作ではパターンへの回帰が見られ、主役5人の名乗りが毎回行われるというパターンや、怪人が巨大化するというパターンが復活している。怪人が強化改造されるという展開も本作にはなく、代わりにより強力な怪人軍団が送り込まれ、その強力な怪人軍団には今までの必殺技が通用せず苦戦するという局面が描かれた。
本作では『科学戦隊ダイナマン』のダークナイトや『バイオマン』のバイオハンター・シルバのような第三勢力であるダークヒーロー的なキャラクターが登場しない代わりに、敵側のキャラクターでありながら、独特の美学を持ち、主人公と対を成すブーバのようなライバルキャラが設定された。
玩具の売上は、商業的にスーパー戦隊シリーズ「過去最高」の売上を達成した前作を上回る売上を達成[4]。
当時はファミコンブームの影響で男児キャラクター玩具市場は低迷していた[5]。こうした環境の中で、前年の男児キャラクター「三本柱」である『スーパー戦隊』、『メタルヒーロー』、『キン肉マン』の内、同年も「期待通り」の売上だったのは本作のみであり、玩具市場におけるスーパー戦隊シリーズの安定感を印象づけた[4]。
1984年のテレビキャラクターでキャラクター使用料のトップである『キン肉マン』が玩具市場において失墜したため、本作は1985年のテレビキャラクターとしてはトップのキャラクター使用料を誇る[6]。
変身前にユニフォームが登場した最初の戦隊である[7]。
余談だが、本作から最終回予告の際、その題名を言う前に「最終回!!」をつけるようになった。また放送開始日が1985年2月2日で放送終了日が1986年2月22日と奇しくも開始日と終了日が「2」並びの日となっていた。

Wikipediaより引用